3月15日、16日はリトリーブサイコセラピー応用・実践コース大阪11期3ヶ月目にアシスタントとして参加してきました。
全5回のコースも折り返し地点。早いですね。
自身の心理的問題と向き合い、解決に向けて主体的に取り組まれている受講生さんの姿を見ていると、私まで勇気をもらえます。
今回の講座、セッションを通して感じて考えたことをお話しします。
心理的な問題の解決が速い人の特徴
心理的な問題解決の速さには個人差があります。
速いほうがよくて、遅いのがだめ、ということではありません。
もちろん問題を持っている状態は気持ちいいものではないので、早く解決したほうが早く楽になるというのは間違いありません。
しかし、人それぞれ問題は違うし、置かれている環境も、育ってきた環境も違うので、同じように心理セラピーのセッションを受けたとしても、問題解決のスピードには差があります。
ゆえに、それぞれのタイミングで問題に向き合い、解決したいと思ったタイミングで解決していけばいいと思います。
そんな中でも、クライアントさんたちを見ていて、心理的な問題解決が速い人には特徴があります。
問題を抱えている苦痛・痛みが強い
やりたいけどやれない、やめたいけどやめられない、変わりたいけど変われない、そんな心理的な問題はどれも苦しいものだと思いますが、
問題を抱えていることによって本人が感じている苦痛や痛みが強いほど、解決のスピードは速いと感じます。
「人は不快を避けて、快を求める」という原則に従って行動しますので、
現在の問題を抱えている状態が苦痛で不快であったとしても、
問題を解決するとより大きな苦痛や不快な未来があると想像している場合、
人は相対的に苦痛や不快が小さい現状維持を選ぶのです。
現在の苦痛+安心、問題を解決した未来の苦痛+希望を天秤にかけて、人はどちらを選択するかを無意識に決めます。
ゆえに、現在の苦痛が大きければ大きいほど、問題を解決したいという気持ちが強くなりやすく、結果的に解決しやすくなります。
その上で、最終的に解決のポイントとなることは・・・
人が変わるのを待つのではなく、自分が変わると決意している
- 人は変えられないという現実
- 問題を解決するには自分が変わるしかないという現実
これらを受け入れて、自分が変わることで問題を解決すると決意した人は、解決がめちゃくちゃ速いです。
この決意ができるかどうかが、問題を解決できるかどうかの分かれ目になります。
「人を変えたい」
わかります。
人が変わってくれたら、楽ですからね。
特に、「自分は正しい、相手が」と思っているときは、
「なぜ自分が変わらなければならないんだ、変わるべきなのはあいつだ」
と思ってしまうと思います。
しかし、
人は変えられない
これが現実です。
この現実を受け入れたとき、問題を解決するためには、
変えられるもの、すなわち自分を変えるしかない
自分が変わろう
と思えるようになります。
こう思えたら問題は解決に向かいます。
こうやって説明すると簡単そうに見えますが、それができないから苦しんでいるのが現実だと思います。
自分が変わることの恐怖が強すぎる場合は、心理セラピーでその恐怖の根本原因を解決していくのがおすすめです。
子どもをいじめる親たち
子どもをいじめる親がいる
悲しいですが、これは事実です。
そして、愛着障害やトラウマを抱えている人の親によく見られるパターンです。
子どもは何も悪くなく、ただ親の問題をぶつけられ、肩代わりさせられているだけなのですが、
「自分が悪いんだ」
と感じ、親に受け入れてもらえるように、自分を適応させていきます。
愛する親に受け入れてもらいたいがゆえの適応です。
娘に嫉妬する母親
母親自身が不幸であるがゆえに、娘が幸せになることを許せないというパターンです。
幸せそうに、楽しそうにしている娘を見ると腹が立ってしかたがないので、娘のやることなすことを否定し、罪悪感を抱かせることにより、
娘が自信を失い、幸せになることをあきらめるように仕向ける
そうすることで、母親が自身の不安を紛らわせている。
その不安とは何かというと、
女として娘に負けるという不安
要するに、
母親が娘を子どもとしてではなく、女として見ているのです。
娘に対して、
「私より幸せになるな、不幸であれ」
というメッセージを暗に送り続けているのです。
これは母親自身が、
- 愛情をもらえない環境で育った
- 劣等感が強く、自信がない
- 夫婦が不仲、夫から愛されていない
などの問題を抱えていることが原因であって、子どもには関係ありません。
息子が自分を超えることを許さない父親
父親の劣等感が強く、不健全なプライドを持っているがゆえに、
息子が人として、男として成長して、自分を超えていくことが許せない、というパターンです。
このパターンの父親は、無意識の根本的なところで、自分の存在に自信がないため、
息子が成長していくことが、自分の立場を脅かされるように感じます。
ゆえに息子の考えや能力、存在価値などを否定することによって、
息子が自信を失い、自分を超えられないように仕向ける
そうすることで、父親は自分の劣等感が刺激されないようにして、プライドが傷つくことを避けるという戦略を取ります。
息子に対して、
「おれを超えるな、おれ以下でいろ」
というメッセージを送り続けているのです。
これは父親自信が、
- 無償の愛情がもらえない環境で育った
- できなければ許されないなど、条件付きの愛情しかもらえない環境で育った
- 劣等感が強い
- プライドが高く、承認欲求が強い
などの問題を抱えていることが原因であることが多く、子どもに罪はありません。
親にいじめられてきた、“もと”子どもたちに伝えたいことは、
あなたは悪くない
ということ。
あなたに罪はなく、あなたが感じる必要のない罪悪感や自己否定感を持っているのは、
親自身が精神的に未熟で、自分の問題に向き合い、自分で解決する勇気がなかったからです。
これから先も、親から押し付けられた呪いのメッセージを抱え続けるか、
乗り越えて自分の人生を生きるか
あなたは選ぶことができます。
心理セラピーで、あなたの望む未来を選ぶ勇気を育むお手伝いができたら嬉しいです。
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