4月19日、20日はリトリーブサイコセラピー応用・実践コース大阪11期4ヶ月目にアシスタントとして参加してきました。

講座の中では講義とセッションを毎回行うのですが、今期の応用コースの特徴として、受講生の気づきや学びになるワークを多く取り入れています。
今回はそんなワークの話と受講生の方と関わる中で感じたことをお話しします。

愛着のワーク

こちらは、人から無条件で受け入れてもらう感覚を体感するワークである「愛着のワーク」のデモンストレーションをしている場面です。

愛着障害を抱えている方、つまり心の中に安心感ない状態の方は、
幼少期の親との関わりの中で、安心感を感じる経験が乏しかった人が多いです。
親のために何かをしたり、勉強など何かができたときだけ受け入れてもらえた、という場合も多いです。
なので、自分が人から受け入れてもらうには、

  • 何かをしなければならない
  • 相手の役に立たなければならない
  • 何かを差し出さなければならない
  • 自分を犠牲にしなければならない

といった感覚を持っていたり、そのほかにも、

  • そもそも自分は人から嫌われる存在である
  • 自分はいてもいなくてもいい
  • 人は信用できない
  • 人に近づくことはいやな目に遭うことである

といった思い込みを持っていることも多いです。
そこでこのワークでは、自分の存在を無条件に受け入れてもらうことを体験してもらいます。

何かができるできない
役に立つ立たない
といったこととは関係なく、自分の存在を受け入れてもらう感覚を体感することで、

自分の存在を無条件に受け入れてもらうってこういうことなんだ
安心ってこういうことなんだ

という感覚を、身体と心で感じていきます。
この感覚を自分の中で育てていくことが、安心感を育てることにつながっていきます。

人は経験したことのない感覚はわからないし、想像することもできません。
だからこういったワークによって、まず一度体験することが重要なのです。

現実の自分を受け入れられないことが生きづらさにつながる

現実の自分を受け入れられないことは、生きづらさ・苦しみにつながります。

現実の自分を受け入れるってどういう意味?と思われたかもしれませんので、少しお話しします。

現実の自分を受け入れるというのは、現在のありのままの自分を受け入れるということであり、

  • 事実として自分は何をしているか、何を選んでいるか
  • 現在の自分の能力や何ができるか
  • 自分は何を感じているか

など、現実の自分を見て、

その現実の自分が良くても悪くても、
理想通りであってもなくても、
そのままの現実を受け入れる

ということです。

これができないと、自分を責めることになって苦しくなりますし、

  • がんばりつづけないと安心できない
  • 人からの承認や賞賛がないと不安

といったことにつながります。
しかしこの「現実の自分を受け入れる」ということが難しい場合があります。

それは、自己評価と現実の自分にギャップがあるときです。

たとえば、

  • 昔はできていたけど、今は体力や能力が落ちてできなくなった
  • 以前はうまくいっていたけど、環境が変わってうまくいかなくなった
  • 独身のときはできていたけど、結婚したり子供が生まれてからは自由な時間が少なくなり、思い通りにいかなくなった

これまでの努力と実績によって大きくなった自己評価と現在の自分との差が大きくなっているときです。

この気持ちはわたし自身も経験があるので、よーーーくわかります。

このように、現実の自分を受け入れることができないのは、

  • 過去にがんばってきた経験がある
  • 実績を出してきた
  • 人からの承認または賞賛を得ることで安心を得てきた

といった経験の積み重ね、成功体験の積み重ねがある場合が多いです。
しかし、これは裏を返せば、

自分の存在価値を他者評価に委ねてきた結果であるともいえます。

そういう生き方を選んできた、そして現在も選んでいるのは本人です。

問題はすべて自己責任なのか

これまでの生き方を選んできたのは本人ですし、現在も選びつづけているのは本人です。

しかし、これは本人がすべて悪いのかというと、そんなことはありません。
幼少期から親や養育者との関わりから、多大なる影響を受けています。

上記の「愛着のワーク」のところでもお話ししたとおり、現実の自分を受け入れるのが難しい人は、

自分が人から受け入れてもらうためには、

  • 何かをしなければならない
  • 相手の役に立たなければならない
  • 何かを差し出さなければならない
  • 自分を犠牲にしなければならない

といった感覚を持っていたり、そのほかにも、

  • そもそも自分は人から嫌われる存在である
  • 自分はいてもいなくてもいい
  • 人は信用できない
  • 人に近づくことはいやな目に遭うことである

といった思い込みを持っていることも多いです。

要するに、自分の中に安心感がないのです。

「自分はただ生きているだけで、存在しているだけでいい」

という感覚がないのです。

だから周りから見れば、なんでそんなことで悩んでるんだろう?と思われるかもしれませんが、
本人にとって現実の自分を受け入れることは、

死ぬほど怖いこと・死の恐怖

である場合もざらにあります。
ただ生きているだけでいいの思えないのですから。

しかしですよ。

これまでの生き方を選んできたのは自分である

これは事実であり、同時に希望でもあります。

自分で選んできたのであれば、自分で選びなおせる

この考えを根底に持ちながら、私たちセラピストはクライアントさんに関わり、応援しています。

そういった意味では、今回の講座のように、

  • 講義のなかで、心理の仕組みや心の回復のステップを学ぶ
  • セッションを受けて、トラウマにより傷ついた心を癒していく
  • 心理のワークにより、安心感を体感する
  • セラピスト、受講生どうしの関わりの中で、人と利害関係なしに関わる感覚を体感する

といったことは、心の安心感を育むために非常に有効です。

講座に興味のある方は、Webサイトを一度チェックしてみてくださいね。
この講座の効果と満足度は高いですよ。