死ぬのが怖いという感覚が教えてくれること

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死ぬのが怖い

ふとそんなことを考えることが、ここ最近多かった。

自分もいつか必ず死ぬ

という事実を思い出すそのたびに、

死ぬのが怖い
死にたくない

となって、怖くなる、ということを繰り返していました。

何が怖いのかというと、

  • 死んだら自分の存在が消える
  • 何も考えられなくなる
  • 何もできなくなる
  • 誰とも話せなくなる

そういったことを考えると、どうしようもなく怖くなるのです。

これは子どもの頃からあった感覚なのですが、
ここ最近、この恐怖を感じる頻度が増えてきていました。

NetflixでTVアニメ『チ。 ―地球の運動について―』を観ていたときに、またこの「死ぬのが怖い」状態になりました。

このアニメ、今期イチオシなのですが、簡単にどんな話かというと、

天道説が信じられていた時代に、地動説の研究をしていた人たちの話です。
その時代では、地動説の研究は神に逆らう行為とされており、教会によって禁じられているため、

研究していることがバレると、異端として扱われ、処刑される

という、まさに命がけで研究をしていた人たちの話です。

そしてこのアニメがですね、人がね、バンバン死んでいくんですわ。
数話に一度死ぬんですわ。
ただ、その死んでいく人たちが、みんなかっこいいんですわ。
何がかっこいいかというと、その人たちが最期まで、自分の信念・美学に従って生きているからです。

で、また思ったんです。

死ぬのが怖い

そして、

僕がいま死んだとして、あんなふうにかっこよく死ねるだろうか?
最期までかっこよく生きられるだろうか?

・・・

ああ、ぜったい後悔するわ

と。

僕のこの「死ぬの怖い問題」について、何人かの尊敬する人に意見をうかがったことがあります。

いつも穏やかでやさしい、安定感抜群の60代男性の元上司に聞きました。

りゅうま「死ぬのって怖くないですか?」

元上司「あんま考えることないなあ。でも、いつ死ぬかわからんから、やりたいことやってるよ」

この方は、平日は仕事はきっちりとこなして、休日は奥さんとペットのワンちゃんと一緒にいろんなところに遊びにいっている、という話をよく聞いていたので、説得力があって妙に納得しました。

なるほど、やりたいことやる_φ(・_・

さらに、つい最近、セラピストの先輩にも聞いてみました。

「死ぬのが怖い、死にたくない、いま死んだら後悔する」

という僕に対して、先輩は、

「『死にたくない、死んだら後悔する』じゃなくて、『後悔しないように生きたい』って言い換えるのはどう?」

と。

たった一言、たった一瞬で前向きになりました。

これでいこう

僕にとって「死ぬのが怖い」という感覚は、

「後悔なく生きろよ」という自分の体からのメッセージだととらえて、

後悔のないように生きていこうと決めました。

ちなみに、

『チ。 ―地球の運動について―』の中で出てくる大好きなシーンがあるので、ちょっと紹介させてほしい。

地動説の研究をする研究者と主人公の少年やりとりで、

自分の信念に従って、危険をおかしてまで研究をする学者に対して、少年が問いかけます。

「そんな人生、怖くはないのですか?」

学者は答えます。

「怖い。だが、怖くない人生など、その本質を欠く」

私が行なっている心理セラピーの中でも、最終的に必ず向き合うことになるのが、恐怖の感覚です。

やりたいけどやれない
やめたいけどやめられない

といった問題の根底には、

その問題を持ち続けることで、なにかしらの恐怖を避けられている、というメリットがあります。

  • 人から嫌われる恐怖を避けられる
  • 見捨てられる恐怖を避けられる
  • 居場所がなくなる恐怖を避けられる
  • 責任を取る恐怖を避けられる
  • 恥をかく恐怖を避けられる

などです。

だからこそ人は、恐怖を避けるために、苦しいにもかかわらず問題を持ち続けてしまうのです。

逆にいうと、恐怖を受け入れる覚悟があれば、自分が本当にやりたいことができるし、ほしいものを手に入れるための行動ができるようになります。

そういった意味で、上記の学者のセリフは本質を突いているなと思うのです。

しかし、人が感じる恐怖というのは、生育環境などによって大きな個人差があります。

特にトラウマや愛着障害の影響で、恐怖の感覚が強すぎる人にとっては、恐怖を受け入れることのハードルは高く、非常に難しいです。

やりたいけど、怖くてできない、でもやりたい
やめたいけど、怖くてやめられない、でもやめたい

自分の人生を諦めたくない、取り戻したい

そんな人たちのために、私は心理セラピーをやっていこうと思います。

余談

だれかと「チ。」の話がしたい。

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