子育てにおいて、子どもに注意をしたり、叱ったりする場面があると思います。
子どもを叱ることなく子育てをすることは難しいと思います。

怒りに任せて子どもに感情をぶつけてしまった
こんな叱り方をしてよかったのか

など、多くのお父さんお母さんが一度は悩むところではないかと思います。

心理セラピストとして、悩みを抱えて来られるクライアントさんのお話を聞いていく中で、幼少期に養育者から受けていた不適切な関わりについてよく聞きます。
そして、不適切な関わりの中でも、よく見かけるパターンというものがあります。

今回は、私が心理セラピストとしてクライアントさんを見てきた経験から、

「子どもの主体性を奪い人間不信にする怒り方」についてお話したいと思います。

子どもの主体性を奪い人間不信にする怒り方とは

結論から言います。
子どもの主体性を奪い人間不信にする怒り方とは、ダブルバインドの怒り方です。

ダブルバインドとは、2つの矛盾したメッセージを同時に伝えること。
また、与えられた2つの選択肢のうちどちらを選んでも心理的なストレスがかかり、行き詰まってしまうような状況であることをいいます。

言い換えると、

どちらを選んでも不幸になるような選択肢しかない状況ともいえます。

ダブルバインドの怒り方とは、例えばこんな感じです。

親「自分のことは自分で考えてやりなさい!」

子どもが自分で考えて行動してた結果、上手くできませんでした。
そこで親がこう言います。

親「なんでちゃんとできないの!わからないなら聞いてからやりなさい!」

子どもからしたら、自分で考えても怒られる、聞いても怒られるという状況であり、
子どもはどうしたらいいのかわからず、混乱してしまいます。

他にもこんな場合、

子どもが汚れた手を服で拭いたとき、

親「服で拭いちゃだめでしょ!ティッシュで拭きなさい!」

子どもがティッシュで拭こうとすると、

親「もう汚れてないでしょ!拭かなくていい!」

服で拭いても怒られるし、ティッシュで拭こうとしても怒られる。
親の言う通りにしただけなのに怒られる。
もうどうしていいかわからない。

という混沌とした状況であり、子どもは困惑し、混乱してしまいます。

これがダブルバインドというコミュニケーションです。

さて、このような怒り方をつづけると、子どもはどうなっていくでしょうか?

ダブルバインドの危険性

ダブルバインドの怒り方をされつづけた子どもは、

主体性をなくし、人間不信になりやすいです。

なぜかというと、人の言葉を言葉通りに信じられなくなるからです。

親の言うとおりに行動しても怒られ、言うことを聞かなくても怒られる。
どっちに転んでも嫌な思いしかしないという地獄のような状況をくり返し経験しつづけると、子どもはやがて絶望し、以下のようなパターンを取るようになります。

  1. 言葉に表されていない裏の意味ばかり気にするようになる(人の言葉を信じられないパターン)
  2. 言葉の文字通りの意味にしか反応しなくなる(考えても無駄だから言われた通りにするパターン)
  3. コミュニケーションそのものを避けるようになる(人と関わりたくないパターン)

いずれにしても、人を信じられなかったり、自分で考えることを放棄するなど、

主体性をなくし、人間不信になっていきます。

子どもの主体性を奪い人間不信にしないために

子どもの主体性を奪わないために、子どもを人間不信にしないために、どうすればよいか?

もうおわかりかと思いますが、

ダブルバインドになるような怒り方はしない

つまり、伝えたいメッセージはシンプルに1つにすること

これが大事だと思います。

親との関わり方というのは、子どもにとって人との関わり方の基礎となるものです。
親との関わり方が、子どものその後の人との関わり方となり、社会や世界との関わり方へと広がっていきます。

幼少期の関わりは、子どもの人生に大きな影響を及ぼしますので、気をつけていきたいところです。

とは言っても、頭ではわかっていても、

  • どうしても怒りに任せて子どもに感情をぶつけてしまうのをやめられない
  • 気づいたらダブルバインドな怒り方をしてしまう
  • 子どもが嫌いで愛せない

そんなお悩みをお持ちの方は、カウンセリングやセラピーをご活用くださいね。

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