「一緒に観たい番組がある」
妻がニヤニヤしながら言ってきました。
なんだ?
珍しいこと言うなあ
てか、なんでニヤニヤしてんだ?
もしや・・・大人系のセクシーな番組か?
とか考えていたのですが、
違いました。
その番組というのは、
『夫が寝たあとに』
MCは、藤本美貴さん、横澤夏子さん。
現在、YouTubeなどで好感度爆上がり中のミキティと、
自身の婚活戦略を赤裸々に語った著書『追い込み婚のすべて』で有名なお笑い芸人の横澤夏子さん。
なかなかいいキャスティングするやないかい。
どんな番組かを一言で表すなら、
TV版だんなデスノート
出演者が夫に対する家事・育児の不平不満をぶちまけるという、
なんとも夫に都合の悪い番組である
今回はこの番組を見た夫の感想と、心理の視点からの考察をお話しします。
『夫が寝たあとに』を見た夫の感想
おもしろかったですよ。心は苦しかったですが。
特に印象に残ったのは、
「『お風呂でたよ~』じゃねえよ」
というトークテーマ。
子どもをお風呂に入れてくれるのは、ありがたいけど、
風呂入れるなら、洗って、拭いて、服着せるまで全部やれ
洗うだけが風呂じゃねえんだよ
という話。
うん、あるあるですね。
で、お前はやってんのか?って質問がきそうなので答えておきます。
ええ、もちろん。
服着せて、ドライヤーで髪乾かすまでやってますよ(今は)
うちの場合は妻から早々に、
服着せて、髪乾かして、歯磨きして
いつものことなんだからわかるだろ、いいかげん言われなくてもやれ(意訳)
との具体的な指示を賜っており、今はやっています。
恥ずかしながら、奥さんから言われるまでは、
「出るよ~」やってました。
よくないですね。
こういう、他人事、人まかせ、主体性のなさが、お母さんたちはいっちばんむかつくんだと思います。
さて、話を戻します。
これは制作側の意図なんだろうけど、MCのミキティと横澤夏子さんが終始、対照的な印象でした。
『お風呂でたよ~』と夫が言ったときのミキティと横澤夏子さんの対応が興味深かったです。
ふたりとも共通しているのは、言われたときに、イラッとしている点。
しかし、そのあとの対応が対照的でした。
ミキティは、
「はーい、じゃあ乾かしてー」
と具体的な依頼をしていました。
一方、横澤夏子さんは、
「脱衣所まで行かなくてよかったんだ」
「わたし全部やっちゃってた」
全部自分でやっているそうです。
その後のトークでも、
「早く終わらせたい」
「迷惑かけたくない」
「私がやっちゃう」
など、気になるキーワードがいくつか出ていました。
人を頼れない人の心理
横澤夏子さんがそうだというわけではないのですが、
人を頼れない
人に頼みごとができない
という方は多いのではないでしょうか。
助けてほしい
と思いつつも、
頼んで断られたらどうしよう
相手に嫌がられたらどうしよう
まあ、がんばれば自分でできるし・・・
と自分で多くの仕事や家事を抱え込んでしまう。
このような人は普段から、
イヤなことがあっても、大人らしく平静を装ったり、
他人のお世話をする、ということを引き受けていることが多いのではないでしょうか?
このような人たちの共通点は、
自分の感じている素直な感情や表現を我慢して、他人のことを優先している
という点です。
まるで、
子どもであってはいけない
と自分に禁止しているかのように。
人を頼らず我慢しているとどうなるか
でもこれって、長続きしないんですよ。
なぜかというと、我慢しつづけていると、怒りが積もり積もって人が嫌いになるからです。
自分より他人を優先して、
まだいける、まだやれる
とがんばっていると、自分の負担は徐々に増えていき、
それでも人を頼ることができないから、どんどん苦しくなって、
こんなに大変そうにしてるのに、なんで助けてくれないの?
見たらわかるでしょ?
と考えるようになります。
ポイントは、
自分から「助けて」とは言っていないにもかかわらず
です。
人を頼れない人ってこんな人
人を頼れない人というのは、周りに対して気配りができる、やさしくていい人が多いです。
長女とか、学級委員長とかやるようなタイプの人が多いんじゃないかなと思います。
そういう人は、普段から自分が人に気を配って、察して、やってあげる、ということをしているからこそ、
気配りができない人、察することができない人、子どもっぽい人を見ると怒りが湧いてくるんです。
それはなぜか?
本心では自分が甘えたいし、依存したいからです。
自分が禁止している甘えの感情を、素直に表現している人を見ると、無性に怒りが湧いてきたりするんです。
このような感情の動きのことを、「投影」といいます。
本当は自分の中にある感情を、相手が持っているものと思い込んでいる状態です。
これやってると、人間関係がイヤになります。
こういった感情というのは身近な人、特に恋愛・結婚生活で出てきやすいです。
なので、
自分が人を頼れないタイプだとわかったら、一刻も早く解決しといたほうがいいですよ
と言いたい。
でも人を頼るのは怖い
人を頼れない人というのは、
人に頼ったり、甘えたりすることに対して罪悪感があったり、人を信じることへの恐怖感があったりします。
- 長男・長女で我慢してお世話役をやっていた
- しつけに厳しい家庭だった
- 親が多忙で自分でなんでもやらざるを得なかった
- 病弱な家族のお世話をしていた
- 子どもらしい自由な振る舞いを禁止されていた
など、自分の感情を我慢したり、自分より他人を優先してきたという幼少期ではなかったでしょうか?
このような環境では、自分を殺さざるをえなかったでしょう。
そして、
人を頼って断られたときのつらい気持ちを感じたくない
人に迷惑をかけて嫌われたくない
そんな、気持ちを強めながら大人になっていったのかもしれません。
でも実際は、助けてくれる人もいるし、助けてくれない人もいる、というのが現実です。
さらには、助けてくれる人は意外と多い、というのもまた事実です。
さて、あなたは選ぶことができます。
人を頼らず、ひとりでがんばりつづける人生
人を頼って、ときに断られながらも人と協力して助け合っていく人生
あなたはどちらを選びたいですか?
【余談】
『夫が寝たあとに』はTVerで観れるんで、気になった人は観てみてください。
できれば夫婦で観るのをおすすめします。
ピリついた空気になること請け合いです
ちなみに、僕が妻と一緒に観ていたときに、ポロッと
「ふつうに助けてって言えばいいのに、助けてって言わずにイライラしてるんでしょ?生きづらそうだなあ」
と言ったところ、
「そんな話が聞きたいんじゃないんだけど」
と食い気味にカウンターを喰らいました。
夫たちに求められているのは、
「助けて」と言えない妻たちの気持ちも汲み取って、受け止められる大きな器なようです。
【参考記事】
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